my swedish

スウェーデン語教師。スウェーデンの田舎生活で日々感じることを綴ります。

【語学 スウェーデン語 文法】HuvudsatsとBisatsの違い

はじめに

スウェーデン語には
HuvudsatsとBisatsという用語があります。
Huvudsatsは主な情報、
Bisatsはより詳しく説明するような情報といったところ。
HuvudsatsとBisatsの間に、いくつか文法の違いがあります。
スウェーデン語を聞いていて
「あれ?なんでそう言うの...?」という
疑問が、これでひとつは解決するはずです。

 

どこからどこまでがHuvudsats?
Huvudsatsは「主語+動詞」
Bisatsは「Bisatsinledare+主語+動詞」で構成されます。

「Jag vet att han är sjuk.」という文を例にします。
この文の主な主語はjag、動詞はvet。
この主語と動詞は文の最後まで変わりません。
なのでHuvudsatsは文の全て、
つまり「Jag vet att han är sjuk.」です。

ここで気をつけないといけないのは、
「Jag vet」だけがHuvudsatsではなく、
文の全部がHuvudsatsなのだということ。
Huvudsatsはある主語とある動詞が
続くところ最後までを含みます。
なので、例えば「Jag vet att han är sjuk.」では
一つのmening、一つのHuvudsats。
(主語jag+動詞vet)
でも「Han sitter och hon står.」では
一つのmeningですが、Huvudsatsは二つです。
(主語han+動詞sitter、そして主語hon+動詞står)

 

BindeordとBisatsinledare
最初の例文「Jag vet att han är sjuk.」で、
それではhanは何なのでしょう。
なぜ「Jag vet att han är sjuk.」は一つのHuvudsatsで、
「Han sitter och hon står.」は二つのHuvudsatsなのか。

attとochという小さな単語には、
共通点と、大きな違いがあります。

attはBisatsinledare、または
Underordnade konjunktionerや
Subjunktionerと呼ばれる単語の一つ。

ochはBindeord、または
Samordnande konjunktionerと呼ばれる単語の一つ。

このBindeordとBisatsinledareの共通点は
satsを結びつける役割をすること。
大きな違いは、BindeordはHuvudsatsを結びつけ、
BisatsinledareはHuvudsatsとBisatsを結びつけること。

なので、「Jag vet att han är sjuk.」は
一つのmening (Jag vet att han är sjuk.)
一つのHuvudsats (Jag vet att han är sjuk.)
そしてその中に一つのBisats (att han är sjuk.)。
「Han sitter och hon står.」は
一つのmening (Han sitter och hon står.)
二つのHuvudsats (han sitter, hon står)なのです。

Bindeordは他にもmen, eller, såなど、
Bisatsinledareはeftersom, för att, omなどがあります。

 

それはわかったけど、なぜ大事?
ではなぜHuvudsatsとBisatsを
区別することが大事なのか。
スウェーデン語だからこその理由があります。

スウェーデン語は、文法で意図を表現する言語です。
例えば日本語では「今日行く。」と「今日行く?」の違いを
全く同じ単語の並びで、声の音程の高低で表しますよね。
スウェーデン語でも同じことができないことはありませんが、
例えばDu går dit idag? は全ての状況で通じると言うよりは、
限られた状況でないと自然に聞こえない表現です。
スウェーデン語では、例えば質問の場合、
音程の高さよりも、動詞を先、主語を後にすること、
つまり文法によって質問という意図を表現します。

HuvudsatsとBisatsでは文法に違いがあります。
この違いによって、文の中で何が主な情報で
何が細かい説明なのか、区別するのです。

Bisatsの特徴は3つ。

1. BisatsはBisatsinledareのあと主語と動詞が続く。
これは上に説明した通りで、
BisatsがBisatsであるためには
Bisatsinledareが必要です。
そして、Bisatsはrak ordföljd(主語+動詞)を好みます。
Bisatsでomvänd ordföljd(動詞+主語)を使うことは
許される場合も多少ありますが、ルールが決まっていて、
それ以外は適切ではありません。

2. Bisatsは単独で機能することができない。
「Jag vet att han är sjuk.」とは言えても、
「att han är sjuk.」だけは言えません。
誰かが言ったことなのか、はたまた間違った情報なのか、
何もわからないからです。
Bisatsは必ずHuvudsatsに所属しなければ
意味を成しません。

3. Bisatsではsatsadverbは動詞の前に来る。
これがHuvudsatsとBisatsの最も大きな違いです。
スウェーデン語学び始めるとき
「inteは動詞のあとに来る!」と口すっぱく教わります。
なのに、あるとき「Han säger att hon inte jobbar idag.」
のような文章を見て、違和感を感じたことはありませんか?
inteが動詞の前にある...?なぜ?

inteはsatsadverbと呼ばれる単語の代表です。
satsadverbは他にkanske, alltså, dessutomなどがあります。

satsadverbは、Huvudsatsでは動詞のあとに来ますが、
Bisatsでは動詞の前に来るのです。

 

このことを考えながらいろんな文を見てみると
今まで疑問だった文も納得がいくのではないでしょうか。

長くなりましたが、
HuvudsatsとBisats、どうでしたか?
スウェーデン語の勉強応援してます。
一緒に頑張りましょう。